更年期障害の治療法とは

院長の藤森です。

前回は更年期障害の原因、症状について書きましたが、今回は更年期障害の治療法についてお伝えします。

「エストロゲン」と「プロゲステロン」の補充が有効な治療法

更年期障害の症状は、エストロゲンとプロゲステロンを補充することで劇的に改善されます。

エストロゲンとは

卵巣から分泌される女性ホルモンで卵胞ホルモンと呼ばれています。
女性らしさに大きく関わるホルモンで、肌の潤いを保ち、髪の毛に艶を出し、骨を強くしたり、丸みを帯びた身体にしたり身体だけでなく気持ちを明るく穏やかにするなど精神面にも影響しています。
他にも血管を拡げて血栓を作りにくくしたり、心臓を保護したりと、その作用は400以上とも言われ、女性の身体の中で大活躍しているホルモンです。

プロゲステロンとは

エストロゲンと並ぶもう一つの重要なホルモンです。エストロゲンと相乗的に働き、黄体ホルモンと呼ばれています。
心を落ち着かせる鎮静のホルモンで不足すると、不安になったりイライラしたり、抑うつ状態になることもあります。
受精卵が着床しやすいように子宮内膜を柔らかくし、体温をあげる作用もあるため「妊娠を助けるホルモン」とも言われています。

保険診療の治療で用いられるホルモンとは

一方、日本の保険診療で使われているもっともポピュラーなホルモンは、「プレマリン」というエストロゲン薬と「プロベラ」という合成プロゲステロン薬です。

「プレマリン」は妊娠している雌馬の尿を原料としていますので、当然ながら馬のエストロゲンが主成分です。
ですから、それらは人間の体内でうまく代謝されず、発ガンリスクの増加などの副作用があることが指摘されています。
また、「プロベラ」は合成プロゲステロンの代表的な薬ですが、同じく発ガンリスクや骨粗しょう症などのリスクの増加が指摘されています。

そのため、婦人科では、この薬を更年期の症状が強い時だけ使い、症状が治まればすぐやめるように指導されています。

当院で使用しているナチュラルなホルモンであれば副作用の心配はなく、むしろ使い続けることで健康上のメリットが上がりますが、残念ながら日本では保険診療が認められていません。

オルソクリニック銀座で使用するナチュラルホルモンとは

不足したホルモンを補うには、ナチュラルな(もともと人の体に存在する)ホルモンを補充するのが一番有効で安全です。
しかし、エストロゲン作用を少しでも持っているものを補充することでも一定の効果を得ることができます。
弱いエストロゲン作用を持つサプリメント(イソフラボンなど)を飲んだりすることで多少症状が緩和されるのがその代表例です。

オルソクリニック銀座で使用するナチュラルホルモンは、人間の身体の中にもともと存在するホルモンと化学的に全く同じホルモンを使用します。
このホルモンを若い頃と同じレベルに持っていくのが「ナチュラルホルモン補充療法」です。

もともと身体の中に存在している物質を若い頃と同じ程度に補充するだけなので、専門家にきっちり管理されているかぎり、副作用はほとんどありません。

エストロゲン優勢に注意!!

エストロゲンの補充により更年期の症状の多くは緩和されますが、エストロゲンのみを補い続けると、その効果が行き過ぎることになり、結果として副作用が出てきます。
月経が普通にあるときは、もう一つの女性ホルモンであるプロゲステロンが分泌されることで、エストロゲンの行き過ぎた効果を抑えてくれています。

しかし、何らかの理由でプロゲステロンの分泌が減少したり、エストロゲンの分泌量が増加したりすると、このバランスが崩れ、「エストロゲン優勢」の状態になります。

「エストロゲン優勢」の状態になると、乳ガン・子宮ガンのリスクが増加するほか、次のような症状が出現します。

頭痛 肩こり イライラ うつ
不眠 子宮筋腫 動脈硬化 無月経
無排卵 体重増加 むくみ  

このような症状を引き起こさないためにも、エストロゲンを補充する際はプロゲステロンの量とのバランスを保つことが大切です。

いつまでも元気に

column-20160302更年期障害については、ホルモン補充でほぼすぐに治ってしまいます。
ただ、更年期症状が治まっていても、女性ホルモンがなくなってしまったことによって高血圧、脂質異常症、糖尿病、骨粗しょう症などの病気になりやすくなります。
また、肌も衰えてきますので、これらの進行を止めたい方はナチュラルホルモン補充療法を続けていただくことをお勧めします。