ホルモンが大きく乱れる最後の大波、女性の更年期障害

院長の藤森です。

日差しが明るくなってきましたが気温はまだまだ低く、視覚的な気温と体感温度のずれが大きい季節になってきました。
この季節に特に症状が辛くなるのが女性の更年期障害です。

個人差のある女性の更年期障害

column-2016030250才前後の女性の体調が不安定になることはほとんどの方がご存知だと思いますし「更年期障害」という病名もかなり知られるようになりました。

「プレ更年期」と言う言葉も広まってきましたが、エストロゲンという女性ホルモンが不安定になることが更年期障害の原因であるため、40才になる前から症状が出始めることもあります。

実際、38才や42才などの早い年齢で閉経してしまわれる方もいらっしゃいますので、更年期障害になる年齢にはかなり個人差があります。

典型的な症状:ホットフラッシュとは

典型的な症状は「ほてり」であり、「ホットフラッシュ」とも言われます。

  • 気温は低いのに自分だけ暑く感じる
  • 運動もしてないのに汗が出て仕方がない
  • 手足は冷たいのに頭だけのぼせる
  • 身体の芯から冷えて真夏の昼間に毛布にくるまっても寒くて仕方がない

など、大体身体が熱く感じる方が多いのですが、反対に寒いという方もいらっしゃいます。

若いころには感じなかった、体感温度の異常が更年期障害の特徴的な症状になります。

ホルモンの不安定さでメンタル系の症状のみ、身体症状のみの人もいる

ただ、この温度異常が全く無くても、気持ちが落ち込む、気分の波が大きくなる、過敏になる、うまく眠れなくなるなどメンタル系の症状だけが出る方もいますし、めまい、頭痛、肩こり、身体の痛みなど、不定愁訴と呼ばれる身体症状のみの方もいらっしゃいます。

精神科や内科、整形外科などを受診したあと当院を受診し、ホルモンバランスを整えると症状が無くなることがあります。
そうなると、やはりホルモンの不安定さにより症状が出ていたことが分かります。

プロゲステロンとエストロゲンが出なくなる=更年期障害をクリア

column-20160302グラフを見ていただくと分かりやすいのですが、女性ホルモンにはプロゲステロンとエストロゲンの2種類があり、まず35歳あたりでプロゲステロンが下がり始めます。

その時期の不調を月経前症候群(PMS)と言います。
文字通り月経の前に調子が悪くなり月経が始まると症状が無くなります。
30代の方に多く出る症状です。

更年期障害はエストロゲンが直線的に低下するのではなくガタガタしながら落ちることで生じる症状です。

数年間なんとか不調に耐えて、プロゲステロンとエストロゲンがほとんど出なくなるとようやく閉経し、更年期障害が「治った」状態になります。

そして女性にとって第二の人生が始まり、最終的には男性より長く元気に生きられる方が多いということになります。

更年期障害に有効なナチュラルホルモン補充療法

女性は生涯にほんの数人の子供を産む為に、10代前半で始まった「月経」「生理」という現象に付き合いながら30年から40年間毎月ホルモンの波に振り回されます。

その最後の大波が更年期障害です。
男性である私としては、子孫を残すために毎月辛い状態に耐えてきた女性に尊敬と感謝の念を抱きつつ、閉経後にようやく訪れる、ホルモンに振り回されない安定した状態を穏やかに過ごしていただきたいと思いますし、ナチュラルホルモン補充療法という有効な治療法がもっと広まることで、ホルモンが大きく乱れる最後の大波を楽に乗り越えるお手伝いをしたいと思っています。

次回は、保険医療での治療も含めて更年期障害に対する治療法についてお話します。